「ペイ・フォワード」という言葉を知っているだろうか。
自分が誰かから善意を受けたら、他の3人に善意を贈ろう、という試みです。 これは、受けた善意をその人だけに返しても2人の間で完結してしまい、世の中にプラスのエネルギーが広まらないことを解決する最善の取り組みだと思っています。

私は、開業したてのころ自信に満ち溢れ、看板・広告を一切出さずに勝負しました。 もちろん、誰も来院するわけがなく、不安と孤独、1番は「恥ずかしさ」に駆られました。 3日目にしてようやく初めての来院者。 院内の作りから美容室だと勘違いした来客者だったのです。

しかし、ここからが私のスタートだとペイフォワードを意識して取り組みました。

1%の可能性を信じて、できる限りのことをしました。

以来、半年後には日に100人を越え、一年後には日に200人、 気づけば日に300人に迫る勢いで患者さんが増えていったんです。 そんな折、自分の治療家人生を振り返ったことで、愕然とする事実を知りました。 1人の患者さんにたったの2分半しか時間を費やしていないことに気付いたからです。 『 これでは、ペイフォワードになっていないじゃないか 』

迷うことなく治療方針を変えました。保険診療ではなく自費診療に寄せて一からのやり直しです。

当時は既に世界的に活躍するアスリートや国内外の著名人など幅広いクライアントが来院されていましたが、リスタートとなった訳です。

高い意識のもと突き進めるのは、治療家としてのプライドと、なによりペイフォワードの想いが強かったからです。

環境が変わり様々な変化がありました。 ストレス軽減とビジネスリスクの軽減、さらには国外からのクライアントも一気に増えました。 こうしたい、ああなりたい、こんな人あんな人のカラダ管理をしたいと思えば不思議と願いは叶います。 想像できることは実現可能なことなのです。

厚み1センチの紙を26回折れば富士山の高さになり、42回折れば月に届きます。 6回の電話で繋がりたい人を辿れば、世界中誰にでも繋がれます。( 6次の隔たり ) 。

不可能は無いのです! 行動はスピードと継続が大切で、あとは確率を上げるための工夫をすることです。 私にとっての工夫がペイフォワードでした。